西東京の皮膚科・美容皮膚科によく持ち込まれるお悩み⑨多汗症
塩化アルミニウムの塗布による治療が一般的
多汗症は手のひらや足の裏、脇の下などから過剰に汗が分泌され、生活に支障を来している状態です。原因がはっきりしないことが多いですが、ストレスなどの精神的要因のほかにも、ホルモンバランスや生活習慣の乱れも一因といわれています。
治療法としては、塩化アルミニウムによる外用療法が一般的です。塩化アルミニウムには収れん作用があり、汗腺の穴を塞いで汗の量をコントロールします。どの場所にも塗布できる、便利な薬です。
重症の場合や全身の多汗がある場合は内服薬も併用
重症の場合や全身の多汗がある場合は、内服薬を併用する場合もあるそうです。代表的なものはプロバンサインという神経系に作用する薬で、アセチルコリンにアプローチして発汗を抑制します。即効性が高く、個人差はありますが、服用後1時間ほどで効果が発現し、約5時間効果が持続するのが特徴です。
内服薬なので全身に効果がいきわたりやすく、全身の発汗をコントロールできます。ただし、副作用のリスクもありますので、服用には注意が必要です。
内分泌疾患の疑いがある場合は採血検査も実施
多汗症は原因がはっきりしないことが多いと述べましたが、内分泌疾患の疑いがある場合は、採血検査も実施します。特に全身に多汗が見られる場合は結核などの感染症や甲状腺機能亢進症、神経疾患などの疑いがありますので、検査が必要です。
多汗症には様々な治療法があり、適切に治療をすれば、症状の改善が期待できます。「体質の問題だから仕方がない」と決めつけたり諦めたりする前に、まずは皮膚科専門医に相談してみてください。







